電力小売のシステムを知る

顧客獲得から料金請求、需給管理、経理・人事まで。9つのシステム領域の役割・配置・連携と、代表的なベンダー・製品、関連トピックを一次資料から整理します。

内容確認: · 一次資料に基づく編集

電力小売を支えるシステムの全体像

代表的な業務配置の編集モデルです。企業ごとの導入構成や実装済みの連携を示すものではありません。製品は公式情報で確認できる代表例で、国内シェア順位や推奨順位ではありません。

枠を選ぶと役割を表示。業務を選ぶと矢印と説明が切り替わります。青の太い矢印=今の受け渡し、灰色=その他の流れ。狭い画面では図を横にスクロールできます。

電力小売システムの業務配置と情報連携顧客接点、契約、送配電側の基盤、需給管理、横断業務の9領域。各枠から役割を確認できます。情報の詳細は下の連携一覧でも読めます。外部の共通基盤・一般送配電側小売の顧客・契約業務予測から需給運用へ経営を支える業務CRM|営業・顧客接点 → CIS|契約・料金・請求収納:申込を引き継ぐCIS|契約・料金・請求収納 → スイッチング支援システム:切替を申し込むスイッチング支援システム → 託送システム・託送業務連携:送配電側で手続き託送システム・託送業務連携 → CIS|契約・料金・請求収納:使用量を受け取るMDMS|計量データ管理 → 託送システム・託送業務連携:計量を整えるCIS|契約・料金・請求収納 → 経理系システム:売上・入金を照合CIS|契約・料金・請求収納 → データ分析・予測システム:契約を予測に反映託送システム・託送業務連携 → データ分析・予測システム:実績を学習・評価データ分析・予測システム → 需給管理システム:予測を調達判断へ需給管理システム → 経理系システム:取引・精算を会計へ人事・労務系システム → 経理系システム:人件費を計上するCRM顧客接点CIS契約・料金スイッチング供給者変更MDMS計量データ分析・予測需要・収益の分析需給管理調達・計画託送送配電との連携経理・会計仕訳・決算人事・労務人員・給与

業務ごとの流れをたどる

上の業務を選んで「次へ」または「順に再生」。システムの枠から役割も確認できます。

業務上の情報の受け渡しを説明するモデルです。APIの直結や実装済みの配線を表しません。MDMS・スイッチング・託送は小売の社内システムと運営主体が異なります。JEPXへの入札やOCCTOへの計画提出は需給管理からの外部業務で、図の枠には含めていません。

役割・入出力・主要な製品例

顧客・契約 · 小売事業者・販売代理店

CRM|営業・顧客接点

見込み客、商談、見積、問い合わせと対応履歴を管理する顧客接点の窓口。CISに確定契約を渡し、請求状況を受け取って案内する。 SalesforceはこのCRM領域を実現する製品の一例です。

受け取る情報
Web申込・代理店案件・顧客問い合わせ・CISの契約状態
渡す情報
CISへ申込と同意記録/顧客へ回答・見積/分析基盤へ商談履歴

実務で確認すること:顧客IDと供給地点IDの対応、申込と契約成立の区別、代理店権限、説明・同意の版管理をそろえる。

4件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る

関連ページ:料金 · 制度動向

関連トピック:東京電力エナジーパートナーの顧客接点再構築事例 · Oracle、時間帯別料金以外の顧客にも需要移行を促すメール機能を案内 · 日立、法規と発電所データから設備提案先を抽出する技術を初期検証

顧客・契約 · 小売事業者

CIS|契約・料金・請求収納

需要家、契約、料金メニュー、検針量をひも付け、料金計算から請求・入金消込まで支える基幹システム。

受け取る情報
CRMの申込/送配電の確定使用量/料金単価と適用期間/決済結果
渡す情報
請求明細・収納状態/会計仕訳/契約異動/需給向け契約マスター

実務で確認すること:速報値を確定請求に混ぜない。燃調・賦課金・端数処理と遡及訂正、料金改定の発効日を管理する。

5件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • BIPROGY|Enability CIS

    国内電力小売向けクラウドCIS

  • 富士通|E3CIS

    国内電力小売の顧客・料金管理

  • NTTデータ|ECONO-CREA

    CIS・需給管理等を組み合わせるサービス

  • ミノス|Power Net 電力CIS

    電力小売向けの顧客管理、料金計算・請求、入金管理等。

  • ユニファイド・サービス|Unisrv 電力CIS

    Salesforce基盤の電力小売向け顧客管理・料金計算。CRM基盤とCIS業務機能を区別して構成する。

関連ページ:料金

関連トピック:日立、広域機関のFIT納付金・交付金管理システム再構築に着手 · スイッチング支援システム設計書・マニュアル改版 · BIPROGY、Enability CISのアーキテクチャ更改に着手 · OCCTO、特高の機器点計量データ連携に向けたBP・EDI変更案を公表

計量・外部連携 · 主に送配電事業者。小売側にも受領データ管理基盤を置く

MDMS|計量データ管理

大量のメーター値を受け取り、妥当性検証・欠測補完・訂正履歴を管理する。送配電側の計量原本と小売側の受領コピーは責任が異なる。

受け取る情報
メーターデータ収集系/時刻・地点・計器属性/訂正値
渡す情報
CIS向け確定使用量/需給・分析向け時間別実績

実務で確認すること:30分値と検針確定量の整合、速報・確報の版、欠測フラグ、再取込時の重複を確認。小売が送配電MDMSを直接操作する構成ではない。

3件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る

関連ページ:需要 · 市況

関連トピック:電力データ集約システムに速報値連携機能 · Itron、計量データ管理のIEE Cloud AIを発表—2027年1月に提供予定 · 東北電力ネットワーク、スマートメーターデータを設備不良の予兆検知に活用 · OCCTO、特高の機器点計量データ連携に向けたBP・EDI変更案を公表 · 日立と東北電力NW、青森県内で電圧集中制御を開始 · Itron、停電把握・故障予防の分析機能を北米で提供開始 · ItronとDuquesne Light、既存の計量基盤を生かした段階更新を発表

計量・外部連携 · 電力広域的運営推進機関(OCCTO)

スイッチング支援システム

需要家の小売切替を円滑にする共通の外部システム。新旧小売と一般送配電の手続きをつなぐ。

受け取る情報
供給地点・契約照合/開始・廃止等の申込/新旧小売の応答
渡す情報
照会結果・申込状況・処理結果をCISへ返却

実務で確認すること:自社が選ぶCISとOCCTO運営の共通基盤を分ける。API接続試験、クライアント証明書、取消・エラー再処理を設計する。

3件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る

関連ページ:制度動向

関連トピック:スイッチング支援システム設計書・マニュアル改版

計量・外部連携 · 一般送配電事業者/小売の託送業務担当

託送システム・託送業務連携

送配電ネットワーク利用の申込・契約・使用量通知・託送料金等を扱う。小売側は各エリアの仕様に沿って接続する。

受け取る情報
接続供給の契約・異動申込/計量実績/送配電の結果通知
渡す情報
CISへ契約状態・確定量/会計へ託送費用/需給へ実績

実務で確認すること:スイッチングだけで全託送業務が終わるわけではない。エリア、電圧、受付窓口、ファイル形式、締切を管理する。

6件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • 東京電力パワーグリッド(運営例)|Web申込システム・電力小売託送サービス

    エリアの業務窓口例。内部基幹システムの製品名とは区別

  • BIPROGY|Enability CIS(使用量取込)

    送配電側からの使用量を取り込む小売側の機能例。対象エリア・業務範囲を個別確認。

  • 富士通|E3CIS(小売側の外部連携)

    電力小売側のCISと外部基盤を連携。OCCTOや一般送配電事業者の運営基盤そのものの代替ではない。

  • 関西電力送配電(運営主体)|たくそう君/高圧各種申込WEB

    関西エリアの低圧託送工事・高圧申込の窓口例。業務・電圧により使うシステムが異なる。

  • 中部電力パワーグリッド(運営主体)|インターネット申込システム

    中部エリアの小売電気事業者向け託送契約変更等の申込窓口例。対象手続きを確認して利用する。

  • 九州電力送配電(運営主体)|託送Webシステム

    九州エリアでスイッチング支援システムの申込対象外の手続きに利用する外部窓口。市販のCIS製品とは区別。

関連ページ:制度動向 · 料金

関連トピック:電力データ集約システムに速報値連携機能 · OCCTO、特高の機器点計量データ連携に向けたBP・EDI変更案を公表

需給・分析 · 小売事業者・BG代表者・需給管理受託者

需給管理システム

需要予測、調達、計画提出、実績監視、インバランス評価をつなぐ。取引判断と提出・受理結果の確認までが業務。

受け取る情報
契約マスター/30分実績/気象予報/相対契約/市場価格・約定
渡す情報
OCCTOへ需要調達計画等/市場への入札/調達・精算実績

実務で確認すること:エリア・BG・30分コマ・単位を一致させ、提出締切、受理確認、予測版、障害時の手動運用を残す。

5件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • 富士電機|需給管理システム

    需要予測・市場調達・計画提出・監視

  • NTTデータ等|ECONO-CREA

    CISと需給管理を含むクラウドサービス

  • スリート|電力需給管理システム

    電力小売向け。需要予測支援、調達・計画、需給管理業務を支援。

  • 三菱総合研究所|MERSOL Operations

    蓄電池等のDER向け運用・収益化支援。小売全体の需給管理と対象範囲を区別する。

  • 日立|電力トレーディングシステム

    電力取引の業務を支援。系統用蓄電池向け協業は2026年8月発表時点のサービス提供に向けた取り組み。

関連ページ:市況 · 需要

関連トピック:JEPX取引システム変更に伴う連携確認 · 三菱総研と日立、系統用蓄電池の電力トレーディング高度化で協業 · 三菱総研とMPX、電力市場モデルを使う定量分析サービスを本格展開 · 富士通・東電PGなど12者、電力と計算処理を連携する広域WLSを実証 · Jパワーなど5社、発電予測・電力価格を使うデータセンター間WLSを実証 · 日本橋の電気・熱供給にEMSTEPを導入し、需要予測と設備運転を連携 · 中部電力PG、専用線接続の受付上限と運用開始時期を案内 · NTTドコモとNTT、基地局の通信負荷と蓄電池を連携するDR実証を開始

経営基盤 · 経理・財務部門

経理系システム

売上、売掛金、電力調達費、託送費、税、入出金と決算を管理する。CISの請求明細と会計残高を照合する。

受け取る情報
CISの売上・入金/需給の調達費/託送請求/人事の給与仕訳
渡す情報
財務諸表/部門別損益/債権・資金繰り/監査証跡

実務で確認すること:使用月・検針月・請求月・計上月を区別。未検針売上、概算原価、翌月訂正、消費税と証憑を設計する。

5件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • オービックビジネスコンサルタント(OBC)|勘定奉行クラウド

    汎用会計製品例。電力専用システムではない

  • オービック|OBIC7 会計情報ソリューション

    財務会計・管理会計・債権債務・外部仕訳連携。CISの料金計算と役割を分ける

  • ピー・シー・エー|PCA会計 hyper

    汎用会計。複数企業の会計管理等に対応。電力売上・託送費・インバランスは元業務から仕訳連携を設計。

  • freee|freee会計

    汎用クラウド会計。CIS等の請求・入金情報と連携する際は仕訳・税区分・消込の対応を確認。

  • Microsoft|Dynamics 365 Finance

    汎用ERPの財務・会計製品。国内電力固有の精算処理は別途設計。

関連ページ:料金 · 競争状況

関連トピック:日立、広域機関のFIT納付金・交付金管理システム再構築に着手

経営基盤 · 人事・労務・管理部門

人事・労務系システム

人事情報、組織、勤怠、給与、労務手続きを支える。需給監視の交替勤務や権限の異動にも関係する。

受け取る情報
社員・組織・雇用情報/勤怠・シフト/手当情報
渡す情報
会計へ給与仕訳/ID管理へ入退社・異動/管理者へ稼働状況

実務で確認すること:顧客個人情報と従業員情報はアクセスを分ける。異動・退職時の権限失効、夜間勤務、承認記録を管理する。

5件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • Works Human Intelligence|COMPANY

    人事・給与・勤怠を扱う汎用製品例

  • SmartHR|SmartHR

    人事・労務と従業員データ管理。契約する機能範囲と既存給与・勤怠との連携を確認する

  • SAP|SAP SuccessFactors HCM

    汎用の人事・人材管理。国内給与、勤怠、会計連携の適用範囲は導入構成による。

  • ピー・シー・エー|PCA給与 hyper / PCA人事管理 hyper

    汎用の給与・人事管理。出向・転籍やグループ企業管理にも対応。

  • freee|freee人事労務

    汎用の労務・給与関連業務。従業員情報と会計の連携、運用権限を確認。

関連ページ:システム

関連トピック:初回調査で掲載対象の新規発表を確認できていません。週次で継続確認します。

需給・分析 · 需給・企画・データ分析部門

データ分析・予測システム

販売量・粗利・解約・需要・発電などを分析し、予測値を業務へ返す。BIの可視化と予測モデルの運用を区別する。

受け取る情報
CIS・CRM・需給・計量データ/気象/市場・燃料指標
渡す情報
予測を需給へ/料金分析を営業へ/経営指標・品質レポート

実務で確認すること:学習に未来情報を混ぜない。欠測・訂正・単位、予測作成時刻と対象時刻、誤差とモデル更新履歴を管理する。

6件の製品・サービス例

ベンダー・製品と根拠を見る
  • NTTデータ/DataRobot|DataRobotを活用するデータ分析支援

    公益事業向け支援の公表例。電力需要予測の標準搭載を断定しない

  • 富士電機|需給管理システムの需要予測機能

    業務組み込み型の需要予測例

  • Salesforce/NTTデータ(導入支援例)|Tableau

    データの可視化・BI。需要予測エンジンの機能とは区別する

  • Microsoft|Power BI

    汎用BI。契約・使用量・損益の集計や可視化に利用する分析基盤の例。電力向け予測モデルそのものではない。

  • 三菱総合研究所|BlueGrid

    地域別の電力需要・DER導入量・潮流を予測し設備計画等を支援。小売の翌日30分需要予測とは時間軸・用途が異なる。

  • アレクシアフィンテック|ARECCIA. Power Risk Suite

    日本の電力取引の収益・リスク把握を支援するWebサービス。ETRM等とのAPI連携も想定。

関連ページ:市況 · 発電 · 需要

関連トピック:電力データ集約システムに速報値連携機能 · 三菱総研と日立、系統用蓄電池の電力トレーディング高度化で協業 · Itron、計量データ管理のIEE Cloud AIを発表—2027年1月に提供予定 · Itron、電力メーターでの系統分析を支えるRiva IECをアジア太平洋地域へ展開 · 東北電力ネットワーク、スマートメーターデータを設備不良の予兆検知に活用 · 三菱総研とMPX、電力市場モデルを使う定量分析サービスを本格展開 · 富士通・東電PGなど12者、電力と計算処理を連携する広域WLSを実証 · 日立と東北電力NW、青森県内で電圧集中制御を開始 · Itron、停電把握・故障予防の分析機能を北米で提供開始 · Itron、配電線の信頼度改善に向けたGEI Catalystを発表 · Jパワーなど5社、発電予測・電力価格を使うデータセンター間WLSを実証 · 日本橋の電気・熱供給にEMSTEPを導入し、需要予測と設備運転を連携 · ItronとDuquesne Light、既存の計量基盤を生かした段階更新を発表 · ItronとPG&E、山火事リスク低減に向けた配電故障検知の実証を拡大 · Oracle、時間帯別料金以外の顧客にも需要移行を促すメール機能を案内 · NTTドコモとNTT、基地局の通信負荷と蓄電池を連携するDR実証を開始 · 日立エナジー、電力網からサーバーラックまでの供給網を事前評価する機能を発表 · 日立、法規と発電所データから設備提案先を抽出する技術を初期検証

どの情報が、どこへ流れるか

代表的な連携と照合キー
起点連携先情報と方向照合・注意点
CRM|営業・顧客接点CIS|契約・料金・請求収納申込・同意 →/契約・請求状態 ←顧客ID、契約ID、適用日
CIS|契約・料金・請求収納スイッチング支援システム切替・異動申込 →/照会・処理結果 ←供給地点特定番号、申込ID
スイッチング支援システム託送システム・託送業務連携新旧小売・送配電の手続き連携運営主体と接続仕様を確認
MDMS|計量データ管理託送システム・託送業務連携計量・確定データ →送配電側の責任範囲
託送システム・託送業務連携CIS|契約・料金・請求収納確定使用量・契約結果 →検針期間、訂正区分
託送システム・託送業務連携需給管理システム30分電力量・訂正 →受渡日、コマ、地点、速報区分
CIS|契約・料金・請求収納需給管理システム契約マスター・開始廃止 →エリア、BG、需要家群
需給管理システムデータ分析・予測システム予測依頼・実績 →/予測・誤差 ←予測作成時刻、対象コマ、モデル版
CIS|契約・料金・請求収納データ分析・予測システム販売・請求・使用量 →目的別の権限・匿名化
CRM|営業・顧客接点データ分析・予測システム案件・解約・対応履歴 →顧客同意、目的と保存期間
CIS|契約・料金・請求収納経理系システム売上・売掛金・収納 →請求ID、計上月、税区分
需給管理システム経理系システム調達・精算原価 →受渡月と確定日
託送システム・託送業務連携経理系システム託送費・精算 →エリア、契約、対象月
人事・労務系システム経理系システム給与・部門別人件費 →組織、計上月、権限制御
託送システム・託送業務連携データ分析・予測システム使用量実績 →(CIS・需給管理等を介する場合を含む)地点、対象時刻、欠測・補正フラグ、利用権限

システムに関するトピック

電力業界に直接関係する製品発表、導入事例、連携仕様の変更に限定して週次で確認します。汎用IT製品の一般的な更新や、他業界だけの導入事例は掲載しません。日付不詳の製品案内は、日付付きの発表と分けて掲載します。小売への影響は当サイトの解釈です。

2026-10-22 · 機能発表 · データ分析・予測システム

日立エナジー、電力網からサーバーラックまでの供給網を事前評価する機能を発表

NVIDIA Omniverseを組み込んだシミュレーション機能を日本語版で10月22日に公表。AIの負荷シナリオと電力システムモデルを結び、導入前に設備設計や運転条件を比較する。初期対象は開発が進む800ボルト直流の電力供給方式。

小売実務との接点:大口需要の接続・供給計画を検討する際、負荷条件と設備構成を併せて評価する分析例。日本の電力会社での導入実績、国内提供条件、系統接続審査への適合は原典で確認できない。

2026-10-20 · 共同実証 · 需給管理システム, データ分析・予測システム

NTTドコモとNTT、基地局の通信負荷と蓄電池を連携するDR実証を開始

10月20日から12月31日までの国内実証を公表。AIが算出する運用計画に沿って、基地局間の通信負荷移動とEMS基盤による蓄電池制御を組み合わせる。再エネ利用、DR対応、停電時の通信継続への効果を検証する。

小売実務との接点:需要家側の設備制御と需給管理を結ぶ事例。DR終了後の充電による需要の再増加も検証対象となる。調整量や商用運用の実績、市場参加資格が確定した発表としては扱わない。

2026-10-19 · 技術開発・初期検証 · CRM, データ分析・予測システム

日立、法規と発電所データから設備提案先を抽出する技術を初期検証

気候変動関連法規と発電所の仕様・運用条件をAIで分析する技術を公表。東南アジアの石炭火力発電所を対象に、コージェネレーションシステムの提案先候補を抽出できることを初期検証した。

小売実務との接点:営業候補の選定と設備データ分析を結ぶ事例。国内の電力小売向けCRMに実装された発表ではない。日本の法規や顧客設備への適用、提案内容の妥当性、営業成果は別途確認が必要。

2026-10-14 · 導入・更新計画 · MDMS, データ分析・予測システム

ItronとDuquesne Light、既存の計量基盤を生かした段階更新を発表

米ペンシルベニア州の電力会社が、既存のOpenWay計量網と街路灯の通信網を生かして更新を進める。初期2万端末での故障検知と、UtilityIQによる運用データの統合を計画する。全端末の導入完了を示す発表ではない。

小売実務との接点:計量・請求業務を継続しながら分析機能を追加する海外事例。MDMS単体の新製品発表ではない。既存データの移行、請求の継続、分析情報の利用権限を確認する。日本での提供や国内仕様への適合は原典で確認できない。

2026-10-13 · 海外実証の拡大 · データ分析・予測システム

ItronとPG&E、山火事リスク低減に向けた配電故障検知の実証を拡大

米カリフォルニア州で、配電線の波形や端末間通信を使い、異常の種類と場所を把握する実証を拡大。Santa Cruz地域で設置を始め、初期約3,000台、2027年までに約1万台の展開を計画する。

小売実務との接点:計測・分析結果を保守担当者の現場対応につなげる事例。全域への導入完了や火災防止効果の保証を示すものではない。日本での適用、検知精度、運用判断との分担は個別確認が必要。

2026-10-08 · 統合ソリューション発表 · データ分析・予測システム

Itron、配電線の信頼度改善に向けたGEI Catalystを発表

GEI Catalyst: Feeder Reliabilityは、計測端末、通信、分析基盤と導入支援を組み合わせ、故障箇所の特定や停電復旧を支援する。世界向けに提供し、初期は北米の電力事業者を重点対象とする。

小売実務との接点:前日のAGR機能追加を含む統合提供の発表であり、同一の機能改善を別々の効果として合算しない。国内制度への適合や国内導入は未確認。既存の計量・設備管理基盤との接続範囲を確認する。

2026-10-08 · 共同実証 · 需給管理システム, データ分析・予測システム

Jパワーなど5社、発電予測・電力価格を使うデータセンター間WLSを実証

横浜と北九州のAIデータセンター間で、再エネ発電量予測、電力取引価格、需給・計算資源等の情報に応じて計算処理の場所と時間を調整する。2026年8月に実証を開始し、2027年2月1日までの実施を予定する。

小売実務との接点:発電・調達情報を大口需要の運用に反映する構成の参考。出力抑制低減や需給安定化への効果は検証対象であり、商用実績や市場で利用可能な調整力として確定しない。

2026-10-08 · 供給開始・システム導入 · 需給管理システム, データ分析・予測システム

日本橋の電気・熱供給にEMSTEPを導入し、需要予測と設備運転を連携

三井不動産と東京電力EPは、10月1日に電気・熱供給を開始した日本橋一丁目の計画を公表。EMSTEPは発電予測、DR要請、需給状況等を分析し、30分ごとに30時間先までの電気・熱需要を予測して、設備の運転計画を策定・実行する。

小売実務との接点:国内の需要家側EMSと需給管理を結ぶ事例。電力と熱の制約を併せて扱い、DR応答と設備運転の実績を確認する。発表中のCO2約25%削減は個別供給との比較による見込みであり、稼働後の測定実績として扱わない。

2026-10-07 · 共同実証 · 需給管理システム, データ分析・予測システム

富士通・東電PGなど12者、電力と計算処理を連携する広域WLSを実証

2026年8月から2027年2月までの共同実証を公表。電力需給・市場情報、計算資源、蓄電池、通信網の状態を集め、オーケストレーターがデータセンター間の計算処理の配置を判断・制御する構成を検証する。

小売実務との接点:国内の大口需要調整と需給管理をつなぐ構成の参考。実証段階であり、調整可能量、応答時間、計算処理の制約、事業者間のデータ利用権限や共通仕様は個別に確認する。

2026-10-07 · 導入・運用開始 · データ分析・予測システム, MDMS

日立と東北電力NW、青森県内で電圧集中制御を開始

共同開発した電力品質管理システムで、スマートメーターの30分使用量と配電設備の計測データを活用。電圧状態を推定し、自動電圧調整器の設定値を算出して配電自動化システムへ遠隔反映する。青森県内で開始し、他県へ順次展開する計画。

小売実務との接点:計量データと設備制御を連携する送配電側の事例。MDMSの新製品発表や小売向けデータ開放ではない。小売の請求用データと制御用データの粒度・権限・利用目的を区別する。

2026-10-07 · 製品発表(北米で提供開始) · データ分析・予測システム, MDMS

Itron、停電把握・故障予防の分析機能を北米で提供開始

Advanced Grid ReliabilityにOutage AwarenessとFault Preventionを追加。スマートメーターや低圧センサーのデータから停電・異常兆候を分析し、配電管理、停電管理、設備保守のシステムへ情報を渡す。北米で商用提供を開始した。

小売実務との接点:既存の計量基盤を配電保守にも活用する海外事例。国内での提供、計量・通信仕様への適合、小売の利用権限は確認できない。検知結果と現場確認・復旧判断の責任分担を設計する。

2026-10-06 · 製品更新資料 · CRM, データ分析・予測システム

Oracle、時間帯別料金以外の顧客にも需要移行を促すメール機能を案内

Opowerの2026年10月更新資料で、前週や請求期間の使用状況を伝え、需要の少ない時間帯への利用変更を促すメール機能を紹介。時間帯別料金プランに入っていない顧客が対象で、利用には担当者との設定調整が必要。日付は更新資料の初版作成日。

小売実務との接点:顧客接点と使用量分析を組み合わせる機能の参考。料金プランを変更する機能や削減効果の保証ではない。日本での提供、対象データ、契約条件への適合は原典で確認できない。

2026-10-05 · サービス提供開始 · データ分析・予測システム, 需給管理システム

三菱総研とMPX、電力市場モデルを使う定量分析サービスを本格展開

MPX-Fundamentalsを使った分析サービスの本格提供を発表。電力需要、燃料価格、電源構成などを条件に将来の卸電力市場を試算し、電源・蓄電池の収益性や投資判断を支援する。

小売実務との接点:国内の調達・投資計画に使うシナリオ分析の参考。需要、燃料、設備停止などの前提と予測対象期間を確認し、試算価格を将来の約定価格や収益の保証として扱わない。

2026-09-24 · 導入事例 · MDMS, データ分析・予測システム

東北電力ネットワーク、スマートメーターデータを設備不良の予兆検知に活用

日立が導入事例を公表。電圧低下や停電のイベント情報を分析し、設備不良の予測結果をMDMS上に表示して現地確認・改修につなげる。本格運用は2024年4月に開始しており、2026年9月の新規稼働ではない。

小売実務との接点:計量データを保守業務にも活用する構成の参考。送配電事業者の設備管理事例であり、小売が同じデータを無条件で取得できることを意味しない。利用目的、権限、予測結果と現地確認の役割を分けて設計する。

2026-09-22 · 製品発表(海外で提供開始) · データ分析・予測システム

Itron、電力メーターでの系統分析を支えるRiva IECをアジア太平洋地域へ展開

電力メーターRiva S/T IECの提供を発表。高頻度計測と端末側の分析処理により、電圧や変圧器負荷、停電等の把握を支援する。初期提供地域は豪州・ニュージーランド・シンガポール。

小売実務との接点:データ分析を中央基盤だけでなく計量端末側にも配置する構成の参考。MDMS自体の新製品発表ではない。日本での提供、国内計量・託送仕様への適合や小売によるデータ利用は原典で確認できず、個別確認が必要。

2026-09-16 · 製品発表(提供予定) · MDMS, データ分析・予測システム

Itron、計量データ管理のIEE Cloud AIを発表—2027年1月に提供予定

IEE MDMを基盤に、計量値の検証とクラウド上の分析・業務支援を組み合わせる製品を発表。停電把握、電力系統の可視化、需要予測・負荷管理などの用途を挙げ、2027年1月の世界向け提供を予定する。現時点の提供開始・導入完了の発表ではない。

小売実務との接点:計量データを請求だけでなく予測・運用にも使う構成の参考。国内の30分値・訂正データとの整合、利用権限、既存CISへの接続と移行方法は個別確認が必要。原典では日本での導入実績や国内制度への適合を確認できない。

2026-09-15 · 連携規格の変更案 · 託送システム・託送業務連携, CIS, MDMS

OCCTO、特高の機器点計量データ連携に向けたBP・EDI変更案を公表

特定計量の機器点データ連携を特高へ広げる規格変更案を公表。高圧向けメッセージ名称や情報区分コード1230の説明等を変更する案。10月8日に意見募集終了と、寄せられた意見がなかったことを公表。最終規格の公表は未確認。

小売実務との接点:CIS等で機器点・電圧区分・対象期間と訂正情報の対応を確認する。原典の規格改定予定は2026年11月下旬。案と最終仕様を分け、正式な適用日や接続試験条件を確認してから対応する。即時の5分値提供を定める案ではない。

2026-08-27 · プレスリリース · 需給管理システム, データ分析・予測システム

三菱総研と日立、系統用蓄電池の電力トレーディング高度化で協業

特別高圧帯の系統用蓄電池事業者向けに、MERSOLの最適化と日立の電力トレーディングシステムを組み合わせる協業を発表。8月25日に覚書を締結。

小売実務との接点:蓄電池運用と電力取引を結ぶ構成の参考。サービス提供に向けた協業であり、全小売向けの本番稼働完了を意味しない。

2026-07-13 · プレスリリース · 経理系システム, CIS

日立、広域機関のFIT納付金・交付金管理システム再構築に着手

2026年度の現行調査・要件定義を受注。稼働完了の発表ではない。

小売実務との接点:小売側では納付・交付データと会計照合への将来影響を確認する。連携仕様や移行日は今後の公表を追う。

2026-04-27 · 導入・開発事例 · CRM

東京電力エナジーパートナーの顧客接点再構築事例

NTTデータが顧客接点再構築に関する取り組みを紹介。

小売実務との接点:顧客接点を更新する際には、既存の契約・請求データとの整合と運用変更を一体で検討する。

2025-10-07 · 仕様更新 · スイッチング支援システム, CIS

スイッチング支援システム設計書・マニュアル改版

公式規格一覧で設計書・取扱マニュアルの改版とAPI連携テストの案内を確認。

小売実務との接点:公開一覧と、利用事業者へ個別配布される設計書を分けて確認する。改版内容を未入手のまま断定しない。

2025-04-30 · 過去の重要発表 · MDMS, 託送システム・託送業務連携, データ分析・予測システム

電力データ集約システムに速報値連携機能

NTTデータは2025年3月の機能追加により、数時間前の電力データ提供が可能になったと紹介。

小売実務との接点:データの鮮度と、取得可能な用途・同意・提供経路を確認する。全小売が同じデータを無条件取得できるという意味ではない。

公表日不詳(確認 2026-10-26) · 2026年公表のIR資料 · CIS

BIPROGY、Enability CISのアーキテクチャ更改に着手

2026年3月期決算説明資料で、保守性・柔軟性を高める更改への着手を説明。稼働完了日は示さない。

小売実務との接点:料金制度改定への対応力と、既存契約・外部連携・データ移行の影響を確認する。

公表日不詳(確認 2026-10-26) · 継続確認テーマ · 需給管理システム

JEPX取引システム変更に伴う連携確認

制度動向ページに登録したJEPXシステム移行の一次資料を継続確認対象とする。

小売実務との接点:需給管理の入札・約定取込・計画提出の接続試験と障害時運用を整理する。具体的な適用日は公式の最新案内で確認する。

公表日不詳(確認 2026-10-26) · 接続・運用条件(2026年10月時点) · 需給管理システム

中部電力PG、専用線接続の受付上限と運用開始時期を案内

2026年10月時点で、中央給電指令所システムの専用線接続受付数が上限に到達。申込済み案件の運用開始状況によっては、2029年度下期以降の改修完了まで待つ可能性があると案内している。別紙では蓄電池を対象に通信方式ごとの参入可否を示す。

小売実務との接点:中部エリアで蓄電池等の市場参加を計画する際は、電力系統への接続と指令用通信の接続を分けて確認する。商品と通信方式によって早期参入の可能性があるため、一律に2029年度まで参入不可とは扱わない。公表日は特定できず、本文の対象時点を記載した。

更新の扱い

公式の製品ページ、リリース、OCCTO・送配電の告知を確認し、発表内容と実務上の解釈を分けて追加します。発表がない週も、調査日と取得状況を記録します。取得エラーを「更新なし」として扱いません。