Evidence / Insight / Practice

電力データの提供意向は、用途と情報の範囲を分けて読む

パーソナルデータの提供に関する消費者の意向:データの種類や利活用目的の違いに着目したコンジョイント分析

電力中央研究所 社会経済研究所原典公表:確認:
需要家受容・公平性小売・需要家電力データ・DX

要点

確認した内容

2,132人の仮想選択では、匿名化された30分ごとの電力使用データの用途として、地域の避難誘導、不在配送の削減、新サービス開発の順に選好が高かった。全8問でデータ提供を選ばなかった回答者も45%いた。

電力実務への示唆

データの種類、個人を特定する情報の有無、利用目的、提供先、報酬・利用料を分けて示す。用途を広げる際の同意確認も現在の提案条件と区別して設計し、意向調査と実際の提供同意を別々に記録する。

資料種別研究報告
研究の方法仮想選択実験
根拠の種類・対象データ提供に関する4属性・8用途の選択型コンジョイント調査。各人は8問で2利用方針と提供しない選択肢から回答し、条件付きロジットモデルと係数の尤度比検定で選好差を分析した。新サービス開発の選択肢では、開発後のサービス提供時に別途同意を尋ねると説明した。
収録区分基礎研究
判断に使う業務顧客サービス、共通基盤・業務効率
作成者・受託者中野一慶、井上智弘、間瀬貴之、田中拓朗
公表上の注意基礎研究
実務との接点電力事業に直接
担当業務商品企画・営業、経営企画・事業開発
公表日の確認J-STAGE正式書誌の発行日・公開日とも2023-11-10。受付2023-06-16、受理2023-10-11。調査2021-10-22〜25。学会発表をもとにした論文で、発表概要を別件として数えない。
原典の該当箇所pp.295〜297(PDF2〜4頁)、表1〜4;pp.298〜299(PDF5〜6頁)、表5〜7;pp.300〜301(PDF7〜8頁)、表8〜10;pp.302〜303(PDF9〜10頁)
日本で使う条件電力データを使った付加サービスや地域連携の顧客説明を点検する基礎資料。研究でいう匿名化と実際の法的データ区分は同一視しない。実利用時の本人同意・利用目的・提供範囲は、現在の制度と契約に照らして別途確認する。
検討に使う問いデータ提供への回答を、提示した用途を超える共有や将来サービスへの同意と扱っていないか。
読み取り上の限界2021年10月の登録モニターによる仮想選択で、実際の同意や継続利用を観測していない。理解度等で回答を選別している。用途と必要データを組にして提示したため、用途と匿名化の個別効果は分離できず、データ計測の手間への抵抗も含みうる。

電力中央研究所・エネルギー・資源学会論文誌44巻6号(pp.294〜303)

要約と実務上の示唆は当サイトによる整理です。引用・判断時は原典本文をご確認ください。

補足資料・公表情報