Research Insights

電力分野の調査・論文要約一覧

電力分野の委託調査、国内外の研究・実証、論文を、原典へのリンク、要約、実務への示唆とともに個別ページで整理しています。資料ごとの前提、読み取り上の限界、電力事業で判断材料にする際の注意も確認できます。

98件最終更新:
  1. 顧客満足は請求と問い合わせ対応を分けて点検する

    英国の消費者調査の回帰分析では、請求への満足と連絡のしやすさが総合満足の主要な関連要因だった。問い合わせ経験者では、共感、対応の進め方、問題の解決など複数の要素が顧客対応への満足と関連した。

    Ofgem・Citizens Advice(調査実施:BMG Research)公表:2026-10-02新着・既存研究
  2. 基本料金の還元でピーク需要はどこまで動くか

    British Gasの最大50%還元では、16~19時の使用量が平均0.029kWh/世帯・日減少しました。ScottishPowerでは有意な減少を確認できず、報酬増額の追加効果も確定していません。

    Ofgem(英国ガス・電力市場規制局)公表:2026-10-01新着・既存研究
  3. 料金の変動は、改定頻度と時間帯差を分けて管理する

    ACER・CEERは、8か国の家庭向け電力契約を、価格の改定頻度と一日の時間帯による単価差の二つの軸で整理した。時間帯別の単価を契約期間中は固定する料金もあれば、月次で市場に連動させても日内の単価差を設けない料金もある。

    ACER・CEER公表:2026-09-30新着・既存研究
  4. 予測モデルは、誤差と費用を同じ対象時間で比べる

    豪州の風力実証では、同じ時間帯の予測誤差が最も小さいSCADA線形モデルより、LiDARを使うモデルの方がFCAS費用の試算で有利になった。比較は2025年1月のうち、両モデルの予測がそろう38%の5分枠に限られる。

    Aeolius Wind Systems Pty Ltd公表:2026-09-28新着・既存研究
  5. 蓄電技術の比較は、用途と費用の前提をそろえる

    報告書は、エネルギー貯蔵技術の調達・競争・制度・実装のリスクを3段階で整理し、総合点は付けていない。費用比較には米国の2030年予測、メーカー目標、類推値が含まれ、日本の導入条件では評価が変わりうるとする。

    電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション研究本部・社会経済研究所公表:2026-09-25新着・既存研究
  6. 解約時の負担は、顧客別の費用根拠まで確認する

    CEERの事例比較では、スウェーデンとイタリアの規制機関が、個々の顧客の解約料と小売事業者の直接的な損失を対応づける難しさを報告した。会社全体のヘッジや調達の組合せが、顧客ごとの費用検証を難しくしていた。

    CEER公表:2026-09-21新着・既存研究
  7. 太陽光の出力制御は蓄電池の増設後も確かめる

    南豪州のMarket Active Solar実証では、太陽光だけを想定した出力制御を蓄電池併設住宅にも適用した。一部の住宅では蓄電池が満充電になると、制御指令中でも系統への送電が再開した。参加後に蓄電池を追加した住宅もあった。

    SA Power Networks・AGL Energy・Engie(ARENA支援)公表:2026-09-08新着・既存研究
  8. 洋上風力の費用見直しは、物価と為替を分けて読む

    着床式洋上風力のモデル例では、資本費が2024年度モデル比で、項目別のコスト上昇を反映すると1.38倍、円換算の為替を10年平均から5年平均へ変えると併せて1.52倍になった。国内の完成案件で観測した上昇率ではない。

    新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)公表:2026-09-08新着・既存研究
  9. 原発由来クリアランス金属の再利用実証

    クリアランス鉄筋は製造から公共工事での使用まで運用できた一方、識別・専用保管・トレーサビリティ、前倒し発注、関係者説明に追加負担が生じると整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 放射性廃棄物対策課公表:2026-08-31
  10. 電力産業の人材・サプライチェーン

    設備供給制約への打ち手は需要の予見性を高める方向に集約され、人材・供給網双方の施策候補は優先順位付けと実証が必要と整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力産業・市場室公表:2026-08-28
  11. 電力供給・データセンター等の省エネ法制度

    電力供給業では省エネ法ベンチマークとGX-ETSの対象範囲の違い、データセンター・通信では指標設計と対象事業者の捕捉が継続課題と整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー課公表:2026-08-28
  12. 需要側の行動変容を促す政策アプローチ

    需要側施策は省エネ量や料金だけでなく、健康、防災、貧困、地域、サイバー等の便益を政策形成やモデル事業へ組み込む余地があると整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー課公表:2026-08-28
  13. 石炭サプライチェーンの維持・適応

    石炭取扱量の減少、経営悪化、設備老朽化によるコールセンターの機能低下・閉鎖リスクを整理し、備蓄や集約・協業等の論点を提示しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 石炭政策室公表:2026-08-28
  14. 定置用蓄電システムの普及課題

    業務・産業用では複数用途の組合せに採算性向上の余地がある一方、系統用では連系長期化と工費・工期、サイバー・安全規格が主要論点と整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギーシステム課公表:2026-08-25
  15. 国内外の中長期エネルギー需給動向

    電力需要の増加と電化が世界需要を牽引する一方、再エネ拡大では系統・蓄電・許認可等の実装制約と安全保障が重みを増すと整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 戦略企画室公表:2026-08-25
  16. 2040年の系統用蓄電・DRの導入可能性

    モデルでは2040年の系統側蓄電池容量が2.7~9.6GWとシナリオで開き、変動性再エネ量と蓄電池コストの影響が大きいと示しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギーシステム課公表:2026-08-25
  17. 諸外国の電気事業制度から市場設計を比較する

    この報告書は、エネルギーと予備力を同時に扱う市場について、入札、電源起動、価格算定、追加費用、混雑、市場支配力の処理を分解し、米国の複数市場を比較しています。あわせて、中長期取引、供給力確保、計量など周辺制度も整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力産業・市場室公表:2026-08-24
  18. 省エネ・非化石転換の取組を部門別に捉える

    産業、業務、家庭、運輸、エネルギー転換の各部門について需要側対策を棚卸しし、省エネ、電化、燃料転換、工程変更、CCUS、原料転換・リサイクルなど、エネルギーとCO₂への作用が異なる手段に分類しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー課公表:2026-08-24
  19. 諸外国の電力系統政策から接続・増強を読む

    欧米・豪州の制度を横断し、送電設備の長納期化や接続待ちへの対応として、複数案件を束ねた資機材調達、製造枠の確保、接続申請の優先・集約処理、将来を見越した系統整備などを整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 政策課公表:2026-08-24
  20. 次世代革新炉の技術・サプライチェーン

    革新軽水炉・SMR、高速炉、高温ガス炉、フュージョンについて、既存技術を活用できる領域と供給制約・輸入依存が残る領域を部品レベルで識別しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 原子力政策課公表:2026-08-18
  21. 新規需要案件を、広域の需要予測へ二重に足さない

    2026年の米国事例調査は、広域と配電の需要予測を整合させる手法を整理した。調査が参照した米電力会社SCEの計画では、新規需要案件を広域予測に含まれる分と追加分に区別し、既に含まれる案件を先に配分したうえで、残りの成長予測を配分する。

    Lawrence Berkeley National Laboratory、Newport Consulting Group公表:2026-08-18新着・既存研究
  22. 電力データの自治体活用

    救出救助、避難生活者支援、罹災証明、防災計画などで電力データの有用性を確認する一方、制度認知、実装環境、導入費用が普及上の課題と整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力産業・市場室公表:2026-08-12
  23. 料金支援は住宅改修との組合せで費用を比べる

    米国の世帯モデルでは、25年間の支援費用を現在価値でそろえた場合、料金援助に断熱・気密改修と太陽光導入支援を組み合わせて高負担世帯をさらに減らせる条件があった。税額控除を除くと、太陽光を加える費用面の利点は小さくなった。

    Lawrence Berkeley National Laboratory公表:2026-08-07新着・既存研究
  24. 高圧地上電線路による低コスト無電柱化

    山地や擁壁上への適用拡大には、除雪荷重、車両踏圧・衝突、固定方法、点検・排水、責任分界を詰める必要があり、一部を追加実験課題としています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力基盤整備課公表:2026-08-05
  25. 電力分野のサイバーセキュリティ対策

    分散型電源のIoT化と制御主体の増加により制度対象外の機器・事業者が生じ得るとして、機器・提供者認証や対象拡大などを施策案に挙げています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力基盤整備課公表:2026-08-05
  26. 国内外の原子力政策・産業動向

    海外案件では規格・認証、事業主体、EPC・供給者、政府支援・融資、現地企業参加が組み合わさるため、参入条件を国・案件ごとに比較できる形で整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 原子力国際協力推進室公表:2026-08-04
  27. 水素等の価格差支援に係る計画審査支援

    公表版から確認できるのは審査支援の手順と管理体制までで、個別計画、比較結果、評価基準の詳細や採否は示されていません。

    経済産業省 資源エネルギー庁 水素・アンモニア課公表:2026-08-04
  28. 大口需要の契約は、立上げ期間と最低請求を合わせて確認する

    Berkeley LabとBrattle Groupは、米国の大口需要向け55料金・契約等を比較した。最低契約期間の規定は47件、需要の立上げ期間は23件、需要予測に関する要件は12件に含まれた。立上げ期間を最低契約期間に含める例と、別に設ける例がある。

    Lawrence Berkeley National Laboratory・The Brattle Group公表:2026-08新着・既存研究
  29. 事業者別CO2排出係数の算定・集計を確認する

    排出係数を報告した事業者は773社で初めて減少に転じ、基本的な記載・算定誤りも多く、係数と同じくデータ連携・報告手順の精度が重要と分かります。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  30. 安定供給・脱炭素と市場参加者の行動を海外から読む

    同じ供給力確保でも、信頼度基準、調達時期、費用負担、価格決定、リクワイアメントとペナルティが国ごとに異なり、投資回収と電源行動への作用も変わります。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  31. 非化石電源認定と非化石証書の価値を確認する

    証書の信頼性は電源・電力量データの整合と認定実務に支えられ、電源証明型への移行には電源構成表示や関連制度との調整が必要と示しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  32. マレーシアの水素利用型GTCC導入可能性

    水素利用型GTCCについて、発電設備だけでなく、水素サプライチェーンの共通課題と候補地点ごとの技術・財務・環境条件を一体で評価しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 長官官房国際課公表:2026-07-31
  33. 国際エネルギー統計の作成実務を確認する

    国際比較に用いるエネルギー統計について、国内データを国際定義へ対応させ、照会・修正を経て提出する収集・整備の過程を整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 長官官房国際課公表:2026-07-31
  34. 水力発電の国内外技術情報を整理する

    水力の開発・運用を、発電量だけでなく、設備更新、環境、気候変動への適応、土砂管理など複数の技術論点で整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  35. 水力発電の賦存量と運用高度化を確認する

    水力の開発余地に加え、既存ダムの予測情報を用いた運用高度化や堆砂対策による増電可能性を複数地点から全国へ試算しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  36. 電力の需要管理を高度化する

    下げDRは分析した3プログラム全てで消費低減、上げDRは2プログラム全てで需要創出を確認し、参加者拡大と対象・インセンティブ設計が総効果を左右すると整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課公表:2026-07-31
  37. 総合エネルギー統計の整備・分析を確認する

    電力需給を単独で見る表ではなく、燃料投入、発電・転換損失、自家消費、最終需要をつなぎ、事業計画の前提がエネルギー全体のどこに位置するかを確認できます。

    経済産業省 資源エネルギー庁 長官官房総務課 戦略企画室公表:2026-07-31
  38. 中小企業の省エネ支援を地域連携で広げる

    中小企業の省エネ支援では、社内体制、人材育成、支援機関連携、実務事例の横展開が継続課題と整理しています。

    経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー課公表:2026-07-28
  39. 請求遅延は件数と滞留期間を分けて管理する

    英国の大手7社を対象とした評価では、2024年に約1,100万件の請求が1か月以上遅れた。遅延は一部事業者に集中し、システム移行や業務上の問題が主な要因として報告された。

    Ofgem公表:2026-07-27新着・既存研究
  40. 低支出世帯の地域比較は、基準値も点検する

    IEAが紹介するスペインの2022~23年の事例では、エネルギー支出が低い世帯の割合は、全国共通の中央値で比べるか、気候帯ごとの中央値で比べるかで、割合が最も高い気候帯が変わった。支出の低さだけでは、必要なエネルギーを使えていないかは分からない。

    International Energy Agency公表:2026-07-24新着・既存研究
  41. DERの供出量は、基準値と制御の遅れを含めて決める

    2025年度の那須塩原実証では、系統用蓄電池の立ち上がり遅れやEVの接続台数・空き容量不足で応動不足が生じた。需要家蓄電池では、冬季の需要増により上げDRの余地が減った。

    東京電力パワーグリッドほか共同実施機関、NEDO掲載公表:2026-07-23新着・既存研究
  42. DRの供出量は、指令変化と予測誤差で確かめる

    水素製造拠点FH2Rで、複数の需要設備との組合せ条件を想定して20日間のDR実証を行った。判定条件を満たす30分コマ数は、組合せや指令条件によって3時間中2〜6コマと異なった。実施者は、シミュレーションとの差を太陽光予測と実績の差に起因するとした。

    東芝、東北電力、岩谷産業(NEDO事業実施者)公表:2026-07-21新着・既存研究
  43. VPPの請求額と契約リスクを分けて見る

    VPP参加者の請求中央値は低い一方、事業者・使用量ごとの差が大きく、他の商品や非参加が有利な場合もあると指摘しています。機器の互換性と退出条件が乗り換えを制約します。

    ACCC(豪州競争・消費者委員会)公表:2026-07-10新着・既存研究
  44. 料金プランは使用量別の年額で比べる

    豪州クイーンズランド州南東部の公表プランを比較したQCAの分析では、基本料金や従量料金が低い順と、特典を含む年額が低い順は一致しなかった。各社の最安プランを選んで比べても、使用量によって小売事業者の順位が変わった。

    Queensland Competition Authority(QCA)公表:2026-07新着・既存研究
  45. 大口需要の増加は小売単価を下げるとは限らない

    米国の2019~2025年データでは、需要増加と全需要種平均の実質小売単価低下に関連がみられたが、家庭用単価との関係は明瞭ではなかった。報告は既存設備の利用、追加供給費、顧客間の費用配分で結果が変わると整理した。

    Lawrence Berkeley National Laboratory・The Brattle Group公表:2026-07新着・既存研究
  46. AIデータセンターの計算負荷を電力の柔軟性へ変える

    GPUクラスタで秒~分単位の負荷削減と数時間の抑制を実証し、優先度の低い計算処理や拠点間の負荷移送を使えば、重要ジョブのサービス水準を保ちながら一定の電力応答を提供できる可能性を示しています。

    arXiv(査読前プレプリント)公表:2026-06-23
  47. 蓄電池の入札価格をSoC・不確実性・リスクから読む

    蓄電量が少ない局面では将来の高価格に備えて放電を控える価値が高まり、売り入札価格が上がり得る一方、満充電に近い局面では不確実性が売り入札を下げる場合もあると示しています。リスク回避は入札曲線を複数の価格帯へ分ける方向に働きます。

    arXiv(査読前プレプリント)公表:2026-06-12
  48. 地域新電力を森林・起業・雇用の循環へつなぐ

    再エネを単独の発電事業にせず、森林整備、木材利用、地域新電力、起業支援を一つの地域産業政策として進める構成を示しています。地域側が意思決定を担い、外部企業の専門性を取り込む推進体制も整理しています。

    京都大学 地域再エネ共同研究プロジェクト公表:2026-05-12
  49. 地域脱炭素を合意・事業性・便益から組み立てる

    地域脱炭素を実装へ進めるには、設備導入だけでなく、需要家との合意、系統接続、補助金の有無を分けた事業性、自治体・企業・金融機関の役割分担が重要と整理しています。行動を促すには、実行しやすさや地域ごとの便益も必要としています。

    京都大学 地域再エネ共同研究プロジェクト公表:2026-05-12
  50. VPPの複数市場最適化をシナリオ爆発なしで解く

    不確実性をスペクトル表現へ置き換える手法は、シナリオベースの比較対象に近い入札結果を保ちながら、検証条件では計算量とメモリを大幅に減らしました。制約違反率も別サンプルで点検しています。

    arXiv(査読前プレプリント)公表:2026-05-04
  51. 太陽光補助金の効果を時間差と周辺地域まで追う

    自治体向け支援策は太陽光導入を後押しし、補助規模が大きく目的が明確な制度ほど、推計上の効果が大きく早く現れる傾向を示しています。周辺自治体への波及も推計されましたが、制度や経過年によって一様ではありません。

    京都大学 地域再エネ共同研究プロジェクト公表:2026-03
  52. 電力システム改革を需要増と投資回収から振り返る

    DX・GXによる需要増加を前提に、脱炭素電源、LNG火力、系統、蓄電池・DR、資金調達を整合的に設計する必要性を示し、再エネと原子力を二者択一にしない視点を置いています。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  53. 原子力の安全・人材・事業基盤を一体で見る

    規制基準への形式的適合だけでなく、事業者が安全の第一義的責任を負い継続的に向上する必要があるとしています。再稼働遅延、予見性低下、供給網縮小、人材不足が相互に悪化する構造も示しています。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  54. 供給力・危機対応・原子力を一つのリスク体系で見る

    自由化の利点を生かすためにも、中長期の供給力、投資回収、緊急時対応を補う制度が必要という問題意識を整理しています。原子力は資金調達、官民のリスク分担、バックエンド、技術・人材、安全規制を一体で扱う構成です。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  55. 投資・需要立地・小売価値から電力産業を捉え直す

    自由化の成果と、火力休廃止、投資回収の不確実性、小売の価格偏重、供給力確保の課題を併記し、長期の電源・系統投資、中長期市場、大規模需要と電源の立地連携、GXとDXの同時推進を主張しています。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  56. 次世代電力システムを供給・市場・投資で再設計する

    広域運用や料金メニューの多様化が進んだ一方、燃料価格高騰、火力休廃止、需給ひっ迫、小売退出などが課題と整理されています。データセンター等の需要増加を踏まえ、脱炭素電源、系統、取引市場と事業予見性を次の論点に置いています。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  57. 制度論点を電力事業の対応ロードマップへつなぐ

    電源投資、容量市場、LNG、系統金融、大規模需要接続、中長期・同時市場、小売の供給能力、非化石証書、GX-ETSを次期制度設計の対象として整理し、発電・送配電・小売・需要家の連携や人材も産業政策として扱っています。

    公益事業学会(3学会共催シンポジウム)公表:2026-01-16
  58. EVアグリゲーターの短時間予測とリスク別入札

    限界機会価値から段階的な価格・数量入札を作る方式は、検証条件で無制御充電より費用を抑えました。完全予測を仮定した感度分析では、直近30~60分の価格情報が削減余地の多くを占め、リスク回避を強めると積極的な充放電と劣化費用が減りました。

    arXiv(査読前プレプリント)公表:2025-10-01
  59. 仲介手数料は、料金への含まれ方まで確認する

    英国の事業者調査では、仲介サービス利用者の63%が手数料を請求されていないと回答した。聞き取りでは、小売事業者が仲介者へ報酬を払うため自社には請求されないと捉える例と、過去の契約の手数料を後で知った例があった。

    Ofgem(調査実施:IFF Research)公表:2026-05-18基礎研究
  60. 予測誤差は、需要・再エネ・地域のつながりまで確認する

    中部・関西の2024年11月から1年間を対象としたモデル分析では、需要と残余需要の予測誤差は、太陽光・風力出力の予測誤差より地域間で連動しやすかった。

    電力中央研究所 グリッドイノベーション研究本部 ENIC研究部門公表:2026-05基礎研究
  61. 一定値のデータでも、更新が続いているか確かめる

    EVバス2台の容量推定で、更新されないデータを定電流充電と区別できず、容量を134kWhと算出した異常例があった。分析区間の終点を直すと43kWhとなり、研究者は車載器の通信線がOFFになった際にデータ送信を止める修正を示した。

    電力中央研究所 グリッドイノベーション研究本部、関西電力公表:2026-04-17基礎研究
  62. 燃料費の変動と料金への反映は、二段階の時間差で見る

    2026年4月時点の国内月次データを用いたモデルでは、原油価格の変動から家庭向け経過措置料金への反映まで、原油CIF経由で4〜9か月、LNG-CIF経由で7〜13か月程度の時間差が示された。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2026-04基礎研究
  63. 需要モデルの検証は、統計の集計範囲をそろえて行う

    2022年10月〜2023年3月の多摩市の比較では、オーダーメイドのスマートメータ統計のネット電力量合計が、標準統計の66%だった。著者は特別高圧需要家の秘匿の影響と考え、全体需要モデルの検証を他の2市区で実施した。

    電力中央研究所 グリッドイノベーション研究本部公表:2026-04基礎研究
  64. EVの一律充電制御は、対象台数と時間帯の集中を確かめる

    愛知県の通勤EV15,200台を模擬した研究では、全車に共通の充電開始ルールを適用すると13時台に充電が集中した。開始までの時間差を指定する方式では、制御対象を全車から無作為に選ぶ50%へ減らすと、PV余剰電力の吸収率が77.63%から91.14%になった。

    電力中央研究所、構造計画研究所公表:2026-03-25基礎研究
  65. EV充電設備は、待ち時間とピーク需要を合わせて比べる

    宅配車318台を模擬した研究では、ある営業所の担当車両が使う急速充電器を50kW・2台から100kW・1台にすると、充電待ちと充電時間の合計は短くなった。一方、営業所の普通充電も含めたピーク負荷は136kWから148kWに増えた。

    電力中央研究所、構造計画研究所公表:2026-03-25基礎研究
  66. 同じプラン名でも料金条件を識別できるようにする

    ACCCの小売調査では、料金の見直しに関する請求書メッセージを受けた家庭顧客の20.1%が、現在と同じ名称のプランへの切替を案内されていた。小売各社は、同じ名称でも料金や割引などが異なるプランを維持していた。

    Australian Competition and Consumer Commission(ACCC)公表:2025-12-22基礎研究
  67. 放電報酬は充電との往復損益まで確かめる

    豪州Project Edithでは、系統へ送る電気に変動報酬を支払い、受け取る電気には時間帯別料金を適用する配電網料金を試した。参加企業は、充電費より放電報酬が高いと充放電の繰返しを誘発し得ると指摘した。ただし、報酬獲得のためにこの設計を利用した行動は確認されていない。

    Grids Energy Pty Ltd(ARENA・DEIP委託、実証:Ausgridほか)公表:2025-12-12基礎研究
  68. 先物の価格上乗せは、受渡時期と満期までの長さで分けて見る

    2023年1~7月時点の予測価格を用いた分析では、満期が遠いほど先物のプレミアム率が高い傾向があった。高需要期と低需要期でも差が見られた。

    著者所属はPwCアドバイザリー合同会社、東京科学大学。掲載主体は大阪取引所。公表:2025-08基礎研究
  69. DERの混雑緩和は、需要家側の制御優先順位で成否が変わる

    那須塩原の実系統で仮想的な混雑を設定し、複数DERの応動を検証した。成功例の一方、需要家蓄電池でピークカットを優先すると指令要件を外れた。

    東京電力パワーグリッドほか共同実施10機関、NEDO掲載公表:2025-07-15基礎研究
  70. 動的料金の系統便益と顧客の節約額は一致しない

    全対象顧客が参加・反応する中程度の弾力性ケースでは、ピーク純需要を15%、最大ランプを20%減らす試算です。一方、顧客の追加節約は小さく、太陽光保有者には不利な場合があります。

    Lawrence Berkeley National Laboratory(米国)公表:2025-07-14基礎研究
  71. 節電の持続性は、家庭と事業所で分けて確かめる

    家庭4,450件の回答を分析すると、気象・検針日数などを補正した2024年7月分の使用量は、前年同月より約2%増えていた。使用量が確認できた事業所270件では、有意な変化を確認できなかった。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2025-05基礎研究
  72. 需要の増減は、気象条件をそろえてから読む

    2019年4月〜2024年12月の需要を平年気象にそろえた分析では、全国需要は2022・2023年度に減少したが、地域差があった。2024年度の月別需要は、確認した12月まで概ね前年並みだった。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2025-05基礎研究
  73. 電化の補助申請は、顧客側の作業と支援範囲を見積もる

    2024年の国内製造業調査では、補助申請経験に関する178件の回答で、申請の延べ対応時間は中央値120時間だった。申請支援の利用について答えた132件のうち、約8割が負担は軽減されたと回答した。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2025-04-18基礎研究
  74. EV充電のピーク抑制は、地域別の最大需要も確かめる

    愛知県のEV4万台を模擬した研究では、金曜午後に充電が集中する基準ケースに比べ、金曜午前の充電を促す想定で県全体の充電ピークが約22%下がった。一方、1km四方の区画ごとに5日間の最大負荷を求めて合計した指標は増えた。

    電力中央研究所公表:2025-04-11基礎研究
  75. 地域新電力という名称だけでは選好は高まらなかった

    仮想プランの選択実験では、地域新電力の平均的な評価は大手電力より低かった。再エネ比率や環境配慮計画への評価には個人差があった。

    京都大学経済研究所先端政策分析研究センター公表:2025-04基礎研究
  76. データ連携基盤は参加企業の接続費も見積もる

    豪州のCERデータ交換基盤の共同設計では、既存基盤を再利用する前提で、追加導入費を2年間で2,440万豪ドル(FY26実質価格)と試算した。うち1,570万豪ドルは参加企業側の設計参加と接続対応の費用だった。

    AEMO・AusNet(ARENA支援)公表:2025-04基礎研究
  77. 上げDRの負担補填は、基準値と精算期間をそろえて決める

    家庭用蓄電池を持つ卒FIT19世帯の3週間の上げDR実証では、通常料金で制御した模擬値との比較で6世帯の負担が増え、期間合計の増加分を全額補填した。日ごとに補填する試算では、期間合算より事業者の収支改善額が数円/日小さくなった。

    東京電力ホールディングス、東京電力エナジーパートナー、伊藤忠商事公表:2025-03-10基礎研究
  78. 小売の調達費はヘッジ契約の購入時期まで確認する

    豪州の2023–24年度では、家庭向け顧客1件当たりの卸調達費が前年度比41%増えた(名目、GSTを除く)。ACCCは2022年の高い契約価格が遅れて調達費に反映したと説明し、費用と利益の変化は事業者ごとに大きく異なると報告した。

    ACCC公表:2024-12-30基礎研究
  79. 請求をまとめる前に、部分入金の配分と未回収の負担を決める

    米国の共同太陽光の請求一体化を調べた報告では、顧客が一部しか支払わない場合、電力料金と共同太陽光の利用料のどちらへ充当するかが制度ごとに異なる。請求を一つにしても、事業者への支払いと未回収負担の分担が一律になるわけではない。

    NREL、Lawrence Berkeley National Laboratory公表:2024-12基礎研究
  80. DRの商品比較には参加・実績の共通定義が要る

    登録数を確認できたのは148プログラム中27件、イベント参加数は13件でした。参加者の数え方も異なり、制度設計と成果の違いを結びつけるデータが不足しています。

    Lawrence Berkeley National Laboratory(米国)公表:2024-08基礎研究
  81. VPPの制御開始と請求説明を一つの業務にする

    技術試験の遅延と請求影響の不確実性から、顧客への金銭的便益の説明が難しくなりました。制御に対する補償額は、平均で実際の制御影響を上回ったと報告しています。

    Western Power/ARENA公開資料公表:2024-06-24基礎研究
  82. 遠隔制御の受容性は、機器と生活時間の条件を確認する

    電気給湯機器を持つ分析対象1,588人の仮想選択では、制御する家電によって選好が異なった。前日通知などの条件を固定した試算で、月500円の電気代削減を伴う給湯機器の昼間制御を選ぶ確率は、実施日数の条件により50〜58%だった。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2024-03基礎研究
  83. 電力データ連携は、分析業務の分担まで決める

    企業に勤める1,513人の仮想選択では、4用途すべてで分析を委託できる条件が好まれた。電気使用量の活用を想定した275人では、在宅率などの推定精度を高める条件は好まれたが、町丁目より細かい地域単位への選好差は有意ではなかった。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2024-01-10基礎研究
  84. 電力データの提供意向は、用途と情報の範囲を分けて読む

    2,132人の仮想選択では、匿名化された30分ごとの電力使用データの用途として、地域の避難誘導、不在配送の削減、新サービス開発の順に選好が高かった。全8問でデータ提供を選ばなかった回答者も45%いた。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2023-11-10基礎研究
  85. 地域サービスは、財源と担当体制を確かめる

    2022年10月の新電力調査では、有効回答144社のうち83社が地域課題解決型サービスを実施していた。未実施と答えた57社には、収益性や費用に加え、人手不足、小売業務で手一杯という理由もあった。

    京都大学大学院経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座公表:2023-06-28基礎研究
  86. 料金プランの加入促進は、参加後の需要反応も見る

    横浜市970世帯の実験では、加入報酬6,000円を提示した群の変動料金への加入率は47.6%、提示しない群は30.8%だった。実験データを使った推定では、加入しやすい世帯ほどピーク時の需要削減も大きかった。

    University of Chicago・NBER、京都大学、政策研究大学院大学公表:2023-05基礎研究
  87. 料金プランの好みと、変動リスクの理解を分けて確かめる

    全国532人の2022年調査では、単価固定の料金を好む回答が約6割、変動料金が約4割だった。ただし、全体の約8割は「どちらかといえば」という回答で、料金の仕組みの認知度が低いほど、選好が弱い傾向があった。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2022-09-07基礎研究
  88. 価格カーブは急騰時と複数の誤差指標で検証する

    2021年1月の18時点×東西2エリアで作った価格カーブを、同年9月末までの実績と比較しました。提案手法の誤差が既往手法より小さいケースは、二乗誤差で35/36、絶対誤差で26/36でした。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2022-02基礎研究
  89. VPPの供出前に通信と機器設定の状態を確認する

    豪州AEMOの8ポートフォリオ・登録容量31MWのVPP実証では、機器更新後の設定や制御値の誤りで周波数調整の応答不足が起きた。通信切断によるデータ欠落も観測され、一部の参加者は設定の日次確認などの対策を導入した。

    AEMO(ARENA支援)公表:2021-09-15基礎研究
  90. 災害時はDRの参加不能が同時に起きる前提で組む

    豪州AGLの2020年1月の森林火災時には、水道・通信などの需要家が緊急業務を優先し、DRへ参加できなくなった。AGLは1月23日の発動前に供出可能量の申告を20MWから12MWへ下げ、発動後には10MWへ見直した。

    AGL(ARENA・NSW州政府支援)公表:2021-05基礎研究
  91. 先物の価格上乗せを、ヘッジ費用と市場の非効率性から考える

    2019~2020年のTOCOM先物を、当時の取引条件でモデル予測価格と比較すると、全体として正のリスクプレミアムが見られた。研究は価格上乗せをリスク負担への対価と市場の非効率性から整理している。

    電力中央研究所 社会経済研究所 事業制度・経済分析領域公表:2021-03基礎研究
  92. 使用量コメントには、比較対象の説明が要る

    約4万世帯の12か月分のデータから、未郵送分を含む約158万件の解説文を定型文選択方式で生成した。10名のインタビューでは、比較対象が自世帯に似ているか分からず、時間帯の指摘を重視しない例もあった。

    電力中央研究所、東京電力エナジーパートナー、デロイト トーマツ コンサルティング公表:2020-07-01基礎研究
  93. 節電通知の追加効果は、開封率と分けて測る

    1,561世帯の比較実験では、日使用量などの通知に1時間使用量のアラートを加えた際の節電推定は約0.6%で、統計的有意ではなかった。通知開封率は7.4%だが、待受画面で読む利用者はこの値に含まれない。

    電力中央研究所、東京電力エナジーパートナー、Crossdoor、デロイト トーマツ コンサルティング公表:2020-02-01基礎研究
  94. 料金の案内は申込み支援まで含めて効果を測る

    英国Ofgemの2019年の無作為化比較試験では、限定プランと切替支援を3通の手紙で案内した群の切替申出率は29.5%、通常の連絡だけの群は4.5%だった。指標は他社への切替通知や同じ事業者への料金変更依頼で、契約切替の完了率ではない。

    Ofgem公表:2019-09-27基礎研究
  95. 切替トラブルは、新旧事業者の連絡と復旧確認まで追う

    英国の切替トラブル経験者15人への聞き取りでは、顧客自身が新旧事業者の間を取り持ち、解決を催促する負担が語られた。元の事業者へ戻っても検針値を送れず、解決したと受け止められない例があった。

    Ofgem(調査実施:Populus)公表:2017-09-21基礎研究
  96. テナント向けDRは、制御の合意と使用量増加も確認する

    都内のテナントビル実証では、冬季の2棟で予熱などを行った仕事始めの最大需要は前年より低かったが、6〜8時の使用量は40kWh・436kWh増えた。著者は、自動制御の導入に便益還元と制御範囲の契約が必要と指摘した。

    電力中央研究所、日本ファシリティ・ソリューション、野村不動産公表:2015-11基礎研究
  97. 取引権限と損失限度を、報告体制と合わせて決める

    欧州事業者の事例では、営業と調達が顧客の需要形状と先物で残るリスクを値決めに反映していた。取引執行・リスク管理・事務処理を分離し、取引目的別の管理と損失限度、日々の損益・リスクの報告を組み合わせていた。

    電力中央研究所 社会経済研究所公表:2015-10基礎研究
  98. 節電サービスの効果は、世帯単位のばらつきまで見る

    船橋の集合住宅での無作為化実験では、30分逓増料金・見える化・レポート・アラートを併用した群の初年度夏ピーク需要が11.6%減少した。従来料金に情報提供を加えた群の4.0%減少は、世帯内の相関を考慮すると統計的に有意ではなかった。

    電力中央研究所、ファミリーネット・ジャパン、野村不動産公表:2015-09基礎研究