Evidence / Insight / Practice
料金プランの加入促進は、参加後の需要反応も見る
Selection on Welfare Gains: Experimental Evidence from Electricity Plan Choice
要点
確認した内容
横浜市970世帯の実験では、加入報酬6,000円を提示した群の変動料金への加入率は47.6%、提示しない群は30.8%だった。実験データを使った推定では、加入しやすい世帯ほどピーク時の需要削減も大きかった。
電力実務への示唆
加入促進策を比べる際は、申込率だけでなく、加入者構成、ピーク時の応答、顧客負担を合わせて評価する。既存の参加者の平均削減率を、新たに参加を促す全世帯へ一律に当てはめない。
| 資料種別 | ディスカッションペーパー |
|---|---|
| 研究の方法 | 実測・無作為化比較試験 |
| 根拠の種類・対象 | 全員に参加謝礼2万円と計測・表示機器の無償設置を提供する実験で、変動料金加入時の追加報酬6,000円の提示を無作為割付。実加入と時間別使用量を追跡し、報酬提示を操作変数として需要反応の異質性を推定した。最適報酬は反実仮想シミュレーション。 |
| 収録区分 | 基礎研究 |
| 判断に使う業務 | 顧客サービス、需給最適化 |
| 作成者・受託者 | Koichiro Ito、Takanori Ida、Makoto Tanaka |
| 資料識別子 | NBER Working Paper 28413, revised May 2023 |
| 公表上の注意 | 基礎研究(NBER改訂ワーキングペーパー) |
| 実務との接点 | 電力事業に直接 |
| 担当業務 | 商品企画・営業、調達・需給、経営企画・事業開発 |
| 公表日の確認 | 採用本文の版日は2023年5月改訂、初版は2021年1月。NBER公式概要とPDF表紙を照合。京都大学の紹介ページは2022-04-27、AER最終版の書誌は2023年11月であり、このPDFの公表日と混同しない。実験は2014-07-08〜09-30と2014-12-01〜2015-01-31、事前使用量は2013年。 |
| 原典の該当箇所 | p.16〜20(PDF18〜22頁);p.23〜28(PDF25〜30頁);p.32〜33(PDF34〜35頁);p.41・44・46(PDF43・46・48頁)、図7・10、表1・2 |
| 日本で使う条件 | 日本の小売・DR事業で料金プラン参加者の拡大を計画する際、加入数と供出可能な需要削減を分ける根拠として使える。報酬6,000円は当時の実験条件であり現行商品の推奨額ではない。自社の契約・顧客・市場環境で再評価する。 |
| 検討に使う問い | 加入を増やした施策は、応答できる顧客を増やしているか。加入率と削減量を別々に確認しているか。 |
| 読み取り上の限界 | 2014〜2015年の横浜市の募集参加世帯で、学生・自家発電保有・ネット未利用者は除外された。需要反応の異質性や最適報酬はモデル仮定を伴う推定で、全世帯への強制加入、大規模普及、複数年の継続を実証していない。 |
京都大学ほか・NBER Working Paper 28413(2023年5月改訂版)
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