Evidence / Insight / Practice

料金プランの好みと、変動リスクの理解を分けて確かめる

電気料金上昇が消費者に与える影響と料金設計における課題―2022年4月の消費者アンケートにもとづく調査・分析―

電力中央研究所 社会経済研究所原典公表:確認:
需要家受容・公平性小売・需要家市場設計・価格形成

要点

確認した内容

全国532人の2022年調査では、単価固定の料金を好む回答が約6割、変動料金が約4割だった。ただし、全体の約8割は「どちらかといえば」という回答で、料金の仕組みの認知度が低いほど、選好が弱い傾向があった。

電力実務への示唆

料金の好みを尋ねる際は、変動幅・単価の更新頻度・負担例を具体的に説明し、理解と選択意向を別に確認する。簡単な二択の回答率を、そのまま契約獲得率やリスク受容率として使わない。

資料種別ディスカッションペーパー
研究の方法仮想選択実験
根拠の種類・対象定性的に説明した変動料金と固定料金への意向調査。選好の強弱と料金等の認知度の関係を、二項ロジスティック回帰で分析している。無作為な情報介入や実契約の実験ではない。
収録区分基礎研究
判断に使う業務顧客サービス、小売経営・リスク管理
作成者・受託者後藤久典
資料識別子SERC Discussion Paper 22008
公表上の注意基礎研究
実務との接点電力事業に直接
担当業務商品企画・営業、経営企画・事業開発
公表日の確認PDFの作成日および公式紹介ページは2022-09-07。アンケート実施日は2022-04-26〜28。
原典の該当箇所表紙・要約(PDF1〜2頁)、資料p.8〜11(PDF10〜13頁);資料p.26〜30(PDF28〜32頁);資料p.35〜40(PDF37〜42頁);資料p.44、47〜48、54〜64(PDF46、49〜50、56〜66頁)
日本で使う条件国内小売の料金提案や顧客調査の質問設計に使える。2022年の価格上昇局面の意向を現在の市場需要へそのまま置き換えず、最新の料金条件と顧客集団で理解・意向・実際の契約行動を別に検証する。
検討に使う問い変動料金を好むという回答を、価格急騰の負担まで理解した回答と扱っていないか。
読み取り上の限界2022年4月のウェブ調査で、実際の契約選択を観測していない。料金水準・変動幅・更新頻度や利用時間変更による節約の説明はなく、価格差への支払意思も測っていない。認知度との関係は相関であり、説明による選択改善の因果効果ではない。

電力中央研究所 SERC Discussion Paper 22008 本文(PDF)

要約と実務上の示唆は当サイトによる整理です。引用・判断時は原典本文をご確認ください。

補足資料・公表情報