Evidence / Insight / Practice
災害時はDRの参加不能が同時に起きる前提で組む
AGL NSW Demand Response – Final ARENA Knowledge Sharing Report
要点
確認した内容
豪州AGLの2020年1月の森林火災時には、水道・通信などの需要家が緊急業務を優先し、DRへ参加できなくなった。AGLは1月23日の発動前に供出可能量の申告を20MWから12MWへ下げ、発動後には10MWへ見直した。
電力実務への示唆
DRの調達では、災害時の優先業務と参加中止条件を確認する。業種別の構成、同時に参加できなくなる地点、イベントの長さを点検し、平常時の試験結果と非常時の供出可能量を分けて管理する。
| 資料種別 | 実証報告 |
|---|---|
| 研究の方法 | 実施者による報告 |
| 根拠の種類・対象 | 2017年10月開始のNSW需要応答実証。商工業部門は3年目12社37地点で、半年ごとの試験と2020年1月23日・31日の2回の実発動を報告。顧客の参加確認とメーター実績、当時のAEMOベースラインにより運用を検証した。 |
| 収録区分 | 基礎研究 |
| 判断に使う業務 | 需給最適化、小売経営・リスク管理、共通基盤・業務効率 |
| 作成者・受託者 | AGL |
| 公表上の注意 | 基礎研究 |
| 実務との接点 | 電力事業に直接 |
| 担当業務 | 調達・需給、市場分析・リスク、経営企画・事業開発 |
| 公表日の確認 | PDF表紙May 2021を採用。URLの2021/06、ARENA掲載ページの2022年更新日、プロジェクトページの2026年更新日を公表日にしない。数値例の実発動は2020年1月23日。 |
| 原典の該当箇所 | 印字pp.4–7目的・期間、pp.45–50募集・契約・対象・監視・試験、pp.59–65実発動・申告量の変更・図20–22、pp.68–71ベースライン・同時参加不能・季節・教育(PDF同頁)。 |
| 日本で使う条件 | 日本のDR調達と事業継続計画で、需給逼迫の原因と需要家側の参加不能が重なるリスクを点検する基礎事例。豪州のRERT契約、災害対応指示、バックアップ電源規制、ベースラインは日本と異なるため、容量の低下幅や必要な予備率を転用しない。 |
| 検討に使う問い | 系統が厳しい日に複数の需要家が同じ理由で参加できなくなっても、約束した量を供出できるか。 |
| 読み取り上の限界 | 一事業者の商工業向け実証と2回の実発動の報告で、災害の因果効果を対照群と比較していない。測定されたDRには営業時間や気温を十分に反映しないベースラインの影響もあり、申告量と実測削減量は同じではない。 |
要約と実務上の示唆は当サイトによる整理です。引用・判断時は原典本文をご確認ください。