Evidence / Insight / Practice

節電の持続性は、家庭と事業所で分けて確かめる

家庭と事業所における2024年夏の節電の実態

電力中央研究所 社会経済研究所原典公表:確認:
省エネ・需要対策需要家受容・公平性小売・需要家需給・統計

要点

確認した内容

家庭4,450件の回答を分析すると、気象・検針日数などを補正した2024年7月分の使用量は、前年同月より約2%増えていた。使用量が確認できた事業所270件では、有意な変化を確認できなかった。

電力実務への示唆

前年の節電率が続くと固定せず、家庭・業種・設備更新の有無ごとに使用量を見直す。請求額の増減、検針期間、気象条件、節電意識の自己評価を分けて、販売量とサービス効果を評価する。

資料種別研究報告
研究の方法観測データの分析
根拠の種類・対象家庭と事業所のウェブ回答調査。回答された前年・当年の請求使用量を、冷房度日・検針期間等で調整する階差モデルで比較した。政策や料金の無作為化実験ではない。
収録区分基礎研究
判断に使う業務小売経営・リスク管理、顧客サービス、需給最適化
作成者・受託者西尾健一郎、吉岡七海、向井登志広
資料識別子SE24003
公表上の注意基礎研究
実務との接点電力事業に直接
担当業務商品企画・営業、調達・需給、経営企画・事業開発
公表日の確認表紙・公式詳細ページの発行年月は2025年5月。調査は2024年8月、使用量の比較は2023年と2024年の7月分。7月暦月の使用量とは限らない。
原典の該当箇所本文p.7〜9(PDF15〜17頁);本文p.15〜17(PDF23〜25頁);本文p.27〜29(PDF35〜37頁)、表9〜10;本文p.34〜36(PDF42〜44頁)
日本で使う条件国内小売の顧客構成別の需要想定や節電サービスの見直しに使える。これは同じ回答者の変化であり、契約者数の増減や産業構造の変化を含む系統全体の増減率ではない。自社の入退契約・計量データで別に確認する。
検討に使う問い価格が高ければ前年と同じ節電が続くという前提を、顧客別の使用量で確かめているか。
読み取り上の限界ウェブ調査の自己申告で、家庭は転居・電力会社の変更がない回答者に限定する。事業所の使用量分析は全880件の約3割にとどまり、有意差がないことは変化ゼロの証明ではない。2時点の使用量だけで料金や節電施策の因果効果は特定していない。

電力中央研究所 研究報告SE24003 本文(PDF)

要約と実務上の示唆は当サイトによる整理です。引用・判断時は原典本文をご確認ください。

補足資料・公表情報