Evidence / Insight / Practice
上げDRの負担補填は、基準値と精算期間をそろえて決める
蓄電池の外部制御等による家庭部門でのDR実証 ~既存機能を活用した簡易上げDR
要点
確認した内容
家庭用蓄電池を持つ卒FIT19世帯の3週間の上げDR実証では、通常料金で制御した模擬値との比較で6世帯の負担が増え、期間合計の増加分を全額補填した。日ごとに補填する試算では、期間合算より事業者の収支改善額が数円/日小さくなった。
電力実務への示唆
補填対象となる買電料金と売電収入、比較する通常運転、精算期間を事前にそろえる。待機電力と欠測の扱いを確認し、DRによる需要移行、顧客負担の増減、補填後の事業者収支を別々に検証する。
| 資料種別 | 実証報告 |
|---|---|
| 研究の方法 | 実施者による報告 |
| 根拠の種類・対象 | PVと実行容量8.8kWhの家庭用蓄電池を持つ電化上手契約の応募者を対象に、翌日のJEPX約定価格を制御用料金テーブルに反映する上げDRを連日実施。各世帯の実績負荷・PV発電量と初期SOCを使った通常料金制御の模擬値と比較した。 |
| 収録区分 | 基礎研究 |
| 判断に使う業務 | 小売経営・リスク管理、顧客サービス、需給最適化、共通基盤・業務効率 |
| 作成者・受託者 | 八木橋威夫、中澤裕之、田中香名、塚本剛 |
| 資料識別子 | 10.24778/jjser.46.2_130 |
| 公表上の注意 | 基礎研究 |
| 実務との接点 | 電力事業に直接 |
| 担当業務 | 調達・需給、商品企画・営業、経営企画・事業開発 |
| 公表日の確認 | J-STAGE正式書誌の発行日・公開日は2025-03-10。受付2024-06-14、受理2025-02-21。実証2023-11-25〜12-15。第43回研究発表会をもとにした論文で、学会要旨や2024年先行下げDR論文を同じ成果として追加計上しない。 |
| 原典の該当箇所 | p.130(PDF1頁)、2.1〜2.3;pp.131〜132(PDF2〜3頁)、表1〜6・図2;p.133(PDF4頁)、6.1〜6.3・表8〜9・図5;pp.134〜135(PDF5〜6頁)、表10〜13と結論 |
| 日本で使う条件 | 小売が需要家の料金負担増を補填する経済DRの条件設計に使える。論文中の模擬ベースラインは市場で承認された精算基準ではなく、実証内比較である。日単位と期間合計の補填差を、現在の契約に説明なく適用しない。 |
| 検討に使う問い | 補填額の説明で、通常運転の想定と、日単位か期間合計かという計算条件を明示できるか。 |
| 読み取り上の限界 | 特定機種・料金プランに自ら応募した世帯の実証で、対照群との無作為比較ではない。31世帯から欠測等を除き卒FIT19世帯を分析した。基準値は模擬運転で、計量は受電点ではなく機器側のCT式。収支は当時の料金・JEPX価格等による比較で、設備費や運用費を含む事業全体の採算を示さない。 |
東京電力・伊藤忠商事/エネルギー・資源学会論文誌46巻2号(pp.130〜135)
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