Policy Issue

予備電源制度

広域機関は9月16日、2027・2028年度開始分の第3回募集に応札がなかったと公表しました。東100万kW・西68万kWの募集量を確保済みと見込むことはできません。

第3回応札なし・次期設計安定供給制度資料の確認:2026-10-02ページ編集:
調達・需給託送・データ

現在地

確認できている方向性

第3回は応札なし。8月19日の要綱・約款は確定済みで、対象拡大や価格規律は容量市場と一体で第4回以降を検討します。

小売実務への示唆

未確保分を供給計画へ上乗せせず、通常調達・既存予備電源・立ち上げ時期を分けて確認します。発電側は維持費と立ち上げ費、容量契約との重複、未達・退出条件を点検します。

供給力・投資

制度の仕組み

  1. 休止電源の維持条件を契約
  2. 休止・報告を継続
  3. 別の立ち上げ募集等へ応札
  4. 稼働・費用重複を精算

維持契約だけでは供給力に算入しません。第3回の無応札、過去の確保分、立ち上げ後の供給力を分けて管理します。

9月16日の募集結果、8月19日の最終要綱・約款、国の意見募集案件620226016の回答・最終整理、広域機関の意見募集結果に基づく。

現在地・経緯と対応

30秒で分かる現在の結論

第3回募集は応札なしでした。確定した参加・維持条件と、実際に確保された供給力を分けて判断します。予備電源は休止状態を維持し、別の立ち上げプロセスを経る制度です。

分かっていること

  • 広域機関は2026年9月16日、第3回募集に応札がなかったと公表した
  • 募集対象は2027・2028年度開始分、東100万kW・西68万kW。応札期間は8月19日~9月15日だった
  • 8月19日の最終要綱・約款は、火力・送電端10万kW以上等の参加条件と、維持・立ち上げを分ける契約を定めた
  • 燃料関係費用を除く応札単価は14,860円/kW以下。実際に落札すれば各電源の応札価格を使うマルチプライス方式
  • 国の意見募集回答と広域機関の最終要綱・約款を確認できる

まだ決まっていないこと・個別に確認すること

  • 第3回で応札がなかった理由の公式な分析と、再募集・第4回募集の条件
  • 容量市場からの退出を促し過ぎずに対象を広げる方法、将来の価格規律
  • 追加の供給力確保策の実施量・費用・対象年度と、小売料金への具体的な反映

小売・発電事業者が確認したいこと

募集量を、そのまま供給力として計上できるか

第3回は東100万kW・西68万kWを募集しましたが、応札はありませんでした。募集量は確保量ではありません。そもそも予備電源は休止状態を維持する準供給力で、落札電源でも制度適用中の供給計画上の供給力は原則ゼロです。別の立ち上げプロセスで落札・稼働して初めて供給力になります。第3回の結果だけを理由に、過去の募集で確保した電源までゼロになったとは扱いません。

募集結果 ↗/募集要綱pp.1、12 ↗

誰が参加でき、どの費用を回収できるか

第3回の対象は、自ら所有する火力電源を用いる国内法人の発電事業者です。送電端10万kW以上で、対象年度の容量市場で連続して不落札・未応札・差替元等の条件を満たす必要があります。制度適用期間は連続12~36か月で、維持費と立ち上げ費を分けます。立ち上げ費は別プロセスで回収し、既に維持費へ含めた費用を二重に計上できません。必要最小限の経年改修費や休止措置中の発電側kW課金は認める方向ですが、大幅な機能向上投資を一律に補填する制度ではありません。

募集要綱pp.7–11 ↗/最終整理p.10 ↗

緊急時にすぐ運転できる制度か。通常の容量契約と両立するか

短期立ち上げは落札から実需給まで3か月程度の公募等、長期立ち上げは所定の調達オークションへの応札を想定します。即時起動を保証する制度ではありません。短期・長期で重複応札を禁止する年度が異なり、2030年度メインオークション落札との競合時には辞退・退出が必要な場合があります。発電事業者は年度別に契約を確認する必要があります。

募集要綱pp.6、11–12 ↗

維持・応札できなかった場合はどうなるか

契約約款は、休止状況の3月・9月報告、修繕遅延・故障等の随時報告、立ち上げプロセスへの全量応札を定めています。合理的理由のない未応札には、12か月相当の契約金額を基礎とする10%のペナルティがあり、一部未応札では容量比率も使います。退出は時期・事由により5%・10%等の扱いが分かれ、不可抗力にも個別条件があります。災害時の立ち上げ要請に応じられない場合も、合理的理由の通知が必要です。

契約約款第9–14条、第17条 ↗

意見募集で何が争点になり、どう整理されたか

国の6月5日~7月5日の意見募集と、広域機関の7月15~28日の要綱・約款案の意見募集は別手続です。国には6件の提出があり、うち2件は募集と直接関係しない意見でした。広域機関の手続では意見がありませんでした。

  • 対象拡大を求める意見に対し、国はDR・蓄電池等を容量市場で活用し、予備電源は休止後の再稼働という特性から当面は火力を対象とすると回答しました。対象拡大は必要に応じた継続検討です(意見1・2)。
  • 14,860円/kWへの目安価格引上げや総負担を懸念する意見に対し、国はマルチプライス、応札価格の事前監視、計上費用の限定・事後精算で費用を管理すると回答しました。目安価格を落札単価や総費用の保証と読むことはできません(意見3・4)。
  • 容量市場・予備電源・短期確保策の全体費用や整合性の検証を求める意見に対し、国は2030年度までの対策と2031年度以降の制度見直しを分けて検討すると回答しました。第4回募集の対象や価格は確定していません(意見7・8・11)。

国の回答pp.2–7 ↗/広域機関の結果 ↗

小売が今やること

  1. 第3回の未確保分を調達計画へ足さず、既存の確保分、立ち上げ状況、通常の相対・市場調達を分けて点検する
  2. 停電・市場高騰対策では、準供給力の存在だけで即時の供給や価格抑制が保証されると想定しない
  3. 発電・卸との契約は休廃止、立ち上げ時期、容量市場契約、費用二重計上、未達時の責任を年度別に確認する
  4. 第4回以降の公募と容量市場見直しを一緒に確認し、費用を容量拠出金と送配電経由の負担へ分けて見積もる

議論の経緯

制度検討作業部会から制度運用へ

休止電源を維持する枠組みとして募集を開始。第1回は応札なし、第2回では西エリアで確保が進んだ。

国の意見募集結果

対象拡大・価格規律・市場間の整合性等への回答を公表。第3回の基本枠組みと継続検討事項を分離。

第3回の最終要綱・約款と募集

広域機関の意見募集は意見なし。東100万kW・西68万kWの募集を開始。

第3回は応札なし

広域機関が募集結果を公表。当初の冬頃の審査結果予定を、現在の結果待ちと扱わない。

自社条件によって確認すること

業界各社の動き・関連する新着

公表された事実と、制度への接点を分けて読みます。掲載日は出来事の発生日・適用日とは異なる場合があります。

掲載 2026-09-29|制度間の役割分担を継続検討|対象日 2026-09-29

補完オークション、2~3年前の供給力確保に6%基準案

OCCTOが9月29日の第122回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会へ示した資料は、実需給2~3年前の補完オークションについて、市場退出リスク486万kWを踏まえ、厳気象H1需要に対して6%の供給力確保を目指す案を提示した。対象は原則として供給計画に未計上の火力で、送電端10万kW以上とする案である。朝時点では審議前の提案で、制度決定ではない。

  • 電力広域的運営推進機関:制度間整理の提示
  • 資源エネルギー庁:費用負担と一括募集の検討

制度との関係(編集上の整理)
補完オークションと予備電源制度の対象・募集量・費用負担を整理し、大規模災害リスク分を補完オークションで一括募集するかを国と連携して検討するとしているため、予備電源制度との役割分担に直接関係する。現時点では継続検討事項である。

事業上の確認点
高経年火力の廃止判断、維持費回収、追加オークションや予備電源制度との関係が変わり得る。発電事業者は対象要件とコストベース入札、小売事業者は容量拠出金を含む費用負担の今後の整理を追う必要がある。

発表段階・一次資料を確認 →
掲載 2026-07-16|発表内容は本文・原典で確認

第3回予備電源募集、2027・2028年度開始分の要綱案を意見募集

広域機関は7月15日、第3回予備電源募集の募集要綱案と契約約款案について意見募集を開始した。2027年度または2028年度に制度適用を始める電源が対象で、意見提出期限は7月28日17時である。

制度との関係(編集上の整理)
平時の売電や容量市場との役割・費用を分け、必要時に動かせる工程と燃料を確認します。

事業上の確認点
休止火力などの保有者は、維持費、再稼働リードタイム、修繕、燃料確保、契約上の義務を織り込んで応札採算を評価する必要がある。休止継続、廃止、予備電源応募を同じNPV条件で比較したい。

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この制度に関する新着一覧 →

データから見る背景

広域予備率・日内最低

最新の公表値を確認中

東京を含む広域ブロック・公表計画

需要・供給力の公表計画であり実績ではありません。価格との同時性は因果を示しません。

対象期間・地域を選んで見る → · 定義・出所

研究から得られる補助線

澤昭裕氏の過去資料を再構成し、安全保障、気候政策、自由化、供給力、原子力事業環境と安全規制を振り返る講演資料です。|公表 2026-01-16|

供給力・危機対応・原子力を一つのリスク体系で見る

研究が示すこと(掲載済み要約)
自由化の利点を生かすためにも、中長期の供給力、投資回収、緊急時対応を補う制度が必要という問題意識を整理しています。原子力は資金調達、官民のリスク分担、バックエンド、技術・人材、安全規制を一体で扱う構成です。

この制度で考える問い
短期市場で見えにくい供給力、備蓄、長期投資のリスクを、誰がどの指標で負担・管理するか。

前提・限界
新規調査ではなく、異なる時期の澤氏資料を竹内氏が編集した回顧資料です。現行制度への適用には時点確認が必要で、澤氏の見解を竹内氏やシンポジウム全体の合意として扱えません。

著者・原典・実務との接点 →
この制度に関する研究一覧 →
当サイトの解釈・検討する問い

募集量と稼働可能量を分け、未確保と起動待ちの両方を見積もる

小売の需給シナリオでは第3回の募集168万kWを供給力へ加えず、過去の確保分と立ち上げ状況を別に確認します。発電側は容量市場との契約競合、維持・立ち上げ費用の重複、修繕と人員確保、未達時の負担まで収支へ反映します。

成り立つ条件・限界
応札なしは第3回の結果です。既存の予備電源全体がゼロという意味ではありません。将来の公募条件や短期確保策は未確定で、休止電源は即時供給を保証しません。

次に確認すること
第3回の未確保をどの年度・エリアの対策で補い、既存予備電源が実際に稼働できるまでの期間と費用を誰が負担するか。

解釈の確認日:2026-10-02
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主な審議会・検討会電力安定供給WG/制度検討作業部会/広域機関/国・広域機関の意見募集
直近の確認事項第3回募集結果公表 2026年9月16日(応札なし)
今回の変化第3回の応札なしを訂正反映。国と広域機関の意見募集を区別し、参加要件・費用・起動・容量市場との重複・未達対応を精査

期限・節目

一次資料

本ページは公開された一次資料を実務向けに整理したもので、法的助言ではありません。対応時は最新の法令・告示・ガイドライン・公式資料をご確認ください。